第4回 日本一長寿の朝ローカル番組「おはようとくしま」そして「あさ6・30」(UP03.06.05)
その2
前回、「物議をかもし出す」と書いたのはさすがに大げさでしたが、この二つのローカル
番組にまつわるいろいろとしたエピソードを紹介します。
1971年に始まった「おはようとくしま」は、その後、徳島の朝の番組として定着していきました。
当時は、まだ朝のネット番組も少なく、各局が自由に番組を作ったり、他系列の番組をネットしたりという
状況が続いていました。JRTも当然、朝7時台は「おはようとくしま」でした。
そして79年3月。朝の番組の歴史を作った全国ワイド「ズームイン!!朝!」がスタートします。
日テレとしては、出来るだけ多くの局にネットさせたかったのですが、このネット状況を守りたい局、
更に九州のクロスネットのおかげで、開始当時はたったの16(※1)局ネット、しかも一部時間の
ネット局もありと、かなり物足りない局数でのスタートとなります。その後、人気が出たこと、
また、同エリアの新規開局による編成変更などで、92年10月、秋田放送と南海放送がネット
開始、NNS未加盟のテレビ宮崎とJRTを除く全ての日テレ系列が「ズームイン」をネットすることと
なりました。しかし、JRTはそういった状況にあっても、「おはようとくしま」をネットし続けるのです。
日テレからもさんざんネットの要請はありましたが、通常、自主制作番組はキー局の番組よりも
制作力で劣るため、人気が無いのが普通といったところですが、しっかりとした人気を確保していた
「おはようとくしま」は、別にネットしなくても、地元のスポンサーは付いてくる、という思惑もあったのかもしれ
ません。また、人口的には大多数の人が、「ズームイン!!朝!」を見たければすでによみうりテレビ(※2)で
見ていたのも理由の一つなのかもしれません。結局、最終回を迎えるまで、JRTは、元旦の新春スペシャル
や、後に始まった「ズームインサタデー」を除き、ネットすることはありませんでした。そして「スーパー」となった
今でも、通常はローカル枠(別にネットしなくてもいい枠)をネットし、全国枠の6:30以降をネットしない
という変則になっています。ただ、「おはようとくしま」を守り通すまでには、一つの妥協がありました。
「番組制作には協力してくれ」と言う点です。覚えていますか?「ズームイン!!朝!」時代、JRTが
お天気リレーに参加したり、特集コーナーを企画していたりしたことを。県外の方は、当然、JRT
もネットしているからそういったことをしていたのだとお思いでしょうが、県民にはなじみのJRTのアナウンサー
が「ズームイン!!朝! JRT」のロゴの入ったマイクを持ってレポートしているのを「他局である」
よみうりテレビでしか(※2)見ることは出来なかったのです。ま、協力が始まるまでは、「ズームイン!!朝!」
内での徳島の取材は香川の西日本放送が担当していたため、「徳島・西日本放送」とテロップが表示されてい
たのを考えると、ま、JRTにとってもましなことではあるのでしょうが。
結論
県内の大多数の人が「ズームイン!!朝!」と言う選択肢を持っていたからこそ、
逆に「おはようとくしま」は人気があったし、生き残られた。
その3に続く
※1=当時の日テレ系列のうち、(略称は当時)
フルネット=STV・RAB・TVI・MMT・FCT・NTV・YBS・CTV・YTV・NKT・HTV・KRY・RNC・RKC・FBS
一部時間ネット=FBC
未ネット=ABS・YBC・NST・KNB・SKT・JR-TV・RNB・KTN・TOS・TKU・UMK・KTS
※2=県西部ではRNC西日本放送
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